子どもたちの間で「ボンボンドロップシール(ぷっくりシール)」なるものが爆発的に流行っているそうですね。
「ロフトやしまむらでも品切れが続出し、ネットストアでも販売見合わせ。安全確保のために店頭販売を中止する店まで出ている」というニュースを見て、私は最初「へえ。お父さんお母さんは大変だ」と完全に他人事のように眺めていました。
ただ、その実物の画像を見た瞬間、ピンときたのです。
「このぷっくり感と透明度は……『アレ』と同じじゃないか?」
「アレ」とは、そう。ルアーメイキングを嗜む人にはお馴染みの、「目玉シール(ルアーアイ)」です。

反射シートの上にレジンを盛り、表面張力を活かして「ぷっくり」と仕上げるルアーアイは、柄さえ違えばボンボンドロップとそっくりです。
ということで作ってみました。

品薄で手に入らないと嘆く子どもたちの前で、「これ、パパが作れるよ」と、さらっと作って見せる。「趣味の技術で、子どもたちにソンケーされる大人」になってみるのは、案外悪い気分じゃないはずです。
最近の私は、ルアー作りから離れていましたが、思わぬところから「ものづくり」の火がつきました。今回はルアービルダーの意地(?)にかけて、「ボンボンドロップ」風ぷっくりシールを作る方法を解説します。
「シールが買えない」とお悩みの方は、ぜひご自身で作ってみてください。簡単です。
※後述しますが、著作権侵害や薬品による事故には注意してくださいね。
ぷっくりシール作りに必要なものを用意する
まずは、ぷっくりシール作りに必要な材料と道具をそろえましょう。もともと家にあるものや、100円ショップ、Amazonなどで手に入るものばかりです。
イラスト
肝心のシールにできるイラストを用意しましょう。自分で絵が描ける人はそれを。AIで描いた絵を使うのも良さそうです。

私は今回、昔自分で書いた魚のイラストを使ってみました。印刷しやすいように、パワポを使って一枚の画像にまとめています。
ただし、著作権侵害にはくれぐれも注意してください。

他にも、100円ショップなどで売っている普通のシールでもレジンを使って立体的に仕上げることができます。
自分でイラストが用意できない場合は、こういったものを活用するのもアリです。
プリンターとシール用紙(コンビニプリントで可能)
家にプリンターがある方は、シール用紙を手に入れればそれに印刷できます。タトゥーシールに印刷して、それをキラキラシールに貼っても面白そうです。
私は家のプリンターが壊れているので、今回はコンビニプリント(ファミリーマート)を利用しました。
ファミマプリントのアプリを使うと、スマホやPCから画像をアップロードして簡単に印刷できます。料金はL版(普通の写真サイズ)なら1枚200円です。
印刷する時には、絵柄がはみ出さないように注意してください。私はイラストの配置が外側に寄り過ぎていたので、端っこが少し切れてしまいました。

UVレジン液

シールをぷっくりさせるレジン液は、ソフトタイプのものが最適でした。
今回私が購入したものは在庫切れになっていましたが、例えば以下のような「ソフトタイプ」と表記されているものを用意すれば問題ありません。
UVライト(ネイル用でOK)

レジン液は紫外線に当てることで固めます。日光でも固まりますが、短時間で綺麗に仕上げるなら、やはりUVライトを使うのがおすすめです。
ネイルをされている方なら、お手持ちのUVライトを使いましょう。私は妻のものを借りました。
100円ショップなどでも安く手に入ります。
クリアファイル

クリアファイルの素材であるポリプロピレン(PP)はレジンがくっ付きにくい素材なので、下敷きにするのに向いています。
クリアファイルの上にシールを置いて、そこで作業をすることで机を汚さずに済みます。
ハサミ

印刷したシールをカットするのに使います。普通の事務用ハサミでOKです。
ゴム手袋(あれば)
基本的にレジンを手で触ることはありませんが、皮膚の弱い方やお子さんなどは、レジン液から皮膚を守るためにゴム手袋を着用するのが安全です。
ぷっくりシールの作り方
材料をそろえたら、立体シールを作っていきましょう。道具と材料がそろっていれば、作業自体は10分もかかりません。
用意したイラストを、シール用紙に印刷します。自分で作ったイラストの他、今回はダイソーで買った普通のシールでも挑戦してみることにしました。


印刷したシールを切り抜きます。


切り抜いたシールにレジン液を垂らします。楊枝を使い、シールの端まで綺麗に広げましょう。


レジンに気泡が入ってしまった場合は、楊枝の先で突ついたり、シールの端まで押し出して空気を逃します。

シール全体にレジンを広げたら、UVライトで硬化させます。

レジンのパッケージに書かれている硬化時間1分で問題なく固まりました。
ライトから取り出したら楊枝の先で突いて、固まっているかどうか確かめてみてください。
レジンが固まると、以下のような仕上がりになります。細長い形のシールは反り返っていますが、素材自体が柔らかいので問題なくシール帳などにも貼れます。


おまけ:試行錯誤の残骸たち
「ルアーの目玉と同じなら楽勝だ」 そう高を括っていたのですが、いざやってみると意外にも失敗の連続でした。
最初の方でも書いたように、最初はハードタイプのレジン液を使ってシール作りにチャレンジしていました。以下がその時に作ったものです。

見た目こそ綺麗にできていますが、全然柔軟性がないので、シールとしての実用性はありません。レジンは固まる時に少し縮むので、反り返ったままカチカチに固まってしまいます。
「なら、他の材料はどうだ?」と、以下のものも試しました。
ハードタイプレジン液

ダイソーで手に入れたハードタイプのレジン液。前述の通り、出来上がったシールがカチコチに固まるので、シールにするのは向いていません。
おはじきみたいなものを作りたいならアリだと思います。
2液性エポキシ接着剤

ダイソーの2液性エポキシ接着剤。柔軟性は良い感じですが、リビング中に広がるあの独特の匂いは、家庭内でのシール作りには向きません。また、2つの薬品を混ぜるという工程が面倒だし危険です。
ホイップクリームのり

ダイソーで手に入れた、スイーツデコ用の「ホイップクリームのり」でも試してみました。
粘度が高すぎて「ぷっくり・つやつや」な仕上がりにすることはできませんでした。完全に透明なものも見つからなかったので、シールの柄もくすんでしまいます。
こうした数々の失敗を経て最終的に辿り着いたのが、「ソフトタイプのレジン液」です。ダイソーにも売っているようですが、私の行った店舗では見つけられませんでしたので、Amazonでソフトタイプのレジン液を購入しました。レビューを見て、「ハードグミのような仕上がり」などと書かれていれば間違いないはずです。
ソフトタイプも硬化の際に収縮するのは同じですが、そもそも仕上がりが柔らかいので、ノートや曲面にも貼ることができます。手に取った時の質感もグミのように「ぷにっ」としていて、ボンボンドロップシールに近い仕上がりになります。
私の失敗を活かして、最初からソフトタイプのレジン液を使うようにしてください。
シールを作るときの注意点
ここまで、レジン液を使ったぷっくりシールの自作方法を紹介してきました。比較的簡単に作れるシールですが、注意点もあります。
注意点①:他者の権利を侵害しないこと
本記事で紹介したシール作りは、あくまで「個人の趣味」として楽しむためのものです。著作権等には必ずご留意ください。
既存のキャラクター(サンリオ、ディズニー、ちいかわ等)のデザインを使用してシールを作成し、それを販売・譲渡することは著作権法で禁止されています。
フリマアプリ等への出品は厳禁です。自作したシールをメルカリやSNS等で販売する行為は、たとえ少額であっても「利益を目的とした著作権侵害」とみなされ、厳しい罰則の対象となる可能性があります。
また、AIを使って画像を作る場合にも、他者の権利を侵害したとみなされる場合があります。商用利用する場合には、契約しているAIの規約をよく読んでください。
私が調べた限りでは、Googleの「Nano Banana Pro」は条件付きで商用利用可能なようです。
参考:Nano Banana Proで生成した画像を商用利用するときの注意点
ただ、せっかく自作するのですから、自分やお子さんが描いたイラストを使って、世界に一つだけの「完全オリジナルシール」を作る方が絶対楽しいですよ。
ルールを守り、正しく楽しく活用しましょう。
注意点②:レジン液の有毒ガスや火災に注意
レジンは液体の状態では肌に有害です。素手で直接触らないようにしましょう。また、硬化の際に出る気体も有害物質です。必ず風通しの良い場所で、換気しながら作業するようにしましょう。
また、レジンは引火しやすいものもあります。タバコやストーブなど、火のそばでは絶対に扱わないように注意が必要です。
お子さんと一緒に作る方は、特に注意してください。
まとめ
本記事では、ボンボンドロップ風の立体シールの作り方を解説しました。
ルアーメイキングもシール作りも、思い描いた「作りたいもの」を試行錯誤して形にするという本質は変わりません。 品薄で手に入らないと嘆く子どもに「売ってないなら、もっとすごいのを作ってやるよ」とさらっと作ってみると、かっこいいところを見せられるかもしれません。
皆さんもぜひ、眠っている道具や技術を引っ張り出して、世界に一つだけのオリジナル「ぷっくりシール」を作ってみてください。


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