時短で簡単にできる色止めの方法を知りたい
ルアー作りをしていると、誰もが一度は経験する「色流れ」問題。
セルロースセメントは、ドブ漬けをするたびに下地のコーティングを少し溶かします。カラーリングをした後のコーティングの際には、間に挟まれた塗料の膜も一緒に溶かし、重力に従って下へ流れるという現象が起きてしまうのです。
これを防ぐ「色止め」の方法はいくつかあって、私の場合はクリアラッカースプレーを薄く塗り重ねるという方法をとっていました。重力で流れない程度の薄いコーティングを何度も繰り返し、セルロースセメントにドブ漬けした時に内側のカラーリングの層まで溶かさないようにするためです。
しかし、この方法は、時間がかかることが難点でした。また、塗料によってはまったく効果が無いものもあります。
そこで考えたのが、木工用ボンドを使う方法です。
そもそも、エアブラシなどの吹き付けるタイプの塗装を行わないという方法もあります。詳しくは以下記事をご覧ください。
転写シールでルアーに模様をつける方法【エアブラシいらずのカラーリング】
ニトロセルロースに溶かされない木工用ボンド
色流れを防ぐには、セルロースセメントに溶かされない物質で塗装面を覆うのが一番効果があります。
木工用ボンドの溶剤は「水」なので、セルロースセメントに溶かされることはありません。
木工用ボンドを薄く塗るだけ
やり方はシンプル。カラーリングが終わったルアー全体に木工用ボンドを薄く隙間なく塗り、完全に乾くまで半日置いておく。これだけです。
塗ったばかりの木工用ボンドは白い色をしていますが、乾くと透明になります。
この上から、通常通りセルロースセメントでコーティングするだけ。グラデーションは無事守られます。
木工用ボンドを塗りすぎると、ボンドごと流れてしまうので注意しましょう。
何度かやってみて今のところはうまくいっていますが、強度的なことなど、今後何かしらの問題が出るかもしれません。
ウレタン塗料を使うなど、手間やお金をかければもっとうまくできるやり方もあります。
このサイトテーマのひとつは「手軽にできる」なので、あえて木工用ボンドを使うやり方を紹介していることをご理解いただければと思います。
ボンドでの色止めのその後
木工ボンドで色止めをしたルアーのコーティングの強度はどうなのか。
これまで実際にフィールドで使ってみた感想は、「特に問題なし」です。
下手くそなキャストで岩やテトラポッドにぶつけること多数、沖縄でオニカマスの鋭い歯に噛まれること数回、コーティングは剥げることはありませんでした。
ルアーの素材がアガチス材で強度が高いことも影響していると思いますが、ボンドでの色止めでも実用には支障がない程度の仕上がりになるようです。
さらにその後
さらに5年ほどが経過。ここで紹介しているルアーは現在も現役です。
そもそも釣行回数が少ないのですが、レギュラーメンバーとしてルアーケースに収まっています。特に変色したり割れたりすることもなく問題なさそうです。
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